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有限会社 プレージョ 代表取締役 大久保奈美さん
プロフィール
大久保奈美

3歳からピアノを習い、大学は音楽大学ピアノ科卒業。

スポーツジャーナリスト二宮清純さんの、マネージメントがきっかけでこの業界へ転換。2004年起業。現在は、キャスティング&マネージメントを中心に、物、人、会社のブランディング、スポーツ、医療シンポジウム、経済、資産運用セミナー、お料理等イベント運営や、DSソフトの企画、出版企画等幅広く手がけている。

http://pregio.jp/

枠を持っているうちは、出会いも仕事の幅も広がらない。枠を外すだけで人生は、もっと楽しくなる。

大学が、音楽大学というのは、意外です。

大久保: もう11年になりますが、スポーツジャーナリストの二宮清純さんのマネージメントのお仕事をさせて頂くことがなければ、この業界に入るきっかけは無かったと今でも思います。音大ピアノ科卒業後、ピアニスト、ピアノの教師、料理研究家として活動し、穏やかな日々を過ごしていました(笑い)。

きっかけは何だったのでしょうか?

大久保: あるセ・リーグの監督に連載している出版社の担当者と取材のためにいらしていたのですが、その出版社のご著書を送って頂いたことがきっかけです。

未経験のマネージメントという仕事は大変だったのでは?

大久保: マニュアルがなかったことが良かったのではないかと思います。代理店に勤めていたわけではないし、大企業に勤めていたわけでもない。業界では当たり前と言われていることが、私にはなかったことが今考えれば良かったと思います。持論は、「人は、枠を持っているうちは、出会いも仕事の幅も広がらない」です。「自分の人生にこれだけはないだろう」「これは絶対に出来ない」という枠は、自分で作っているんですね。本当にやりたいことも、逃してしまっているのではないでしょうか。

今の素地というか、片鱗は幼い頃からあったのですか?

大久保: いいえ、逆ですね。「こうしなさい」「こうしなければいけない」という枠ばかりの生活でした。20代の時に父の他界は大きな分岐点だったと思います。その日からさらに「一期一会」を大切に行動するようになり、お会いする方に出来る限りのことをするようにしようと、心がける生活に変わりました。

クライアントとの関係作りは難しいのでは。

大久保: 大切にしていることは、「信頼関係」を作ることですね。信頼関係がなくてはコミュニケーションはできません。上司と部下、親子の関係でも、どんなに説得しようとしても信頼関係がなければ相手は耳を貸しませんよね。専門知識にたけている方ほど話の内容が難しくなってしまうケースがあります。講演内容でしたら「この言い方の方がもっとわかりやすいかも知れませんね」、「この順番に構成した方がもっと盛り上ると思いますがどうでしょうか」と一方的に言っていても、信頼関係がないと伝わりません。

信頼関係を作るためには?

大久保: マネージメントとは、その人のための人生の方向性を一緒に考えていくことなので、信頼関係を作るためには、その方の性格や、考え方、生き方を理解することは不可欠です。その方の分野を勉強し良き理解者になることだと思います。誤解されては困りますが、「Yesman」になることではなく、自分は違うのではないかと思った時には、説得できる理由で「NO」と言えることが、良き理解者という意味です。特に経営者の方や著名人の方は、残念ながら「NO」と言える人材を傍に置きたがらない傾向にあります。「君が言うなら今回はそうしてみよう」と、言っていただける関係作りは勉強にもなるし面白いのではないでしょうか。でも結果が全てですから、「やっぱり君の方向性で良かったよ」と思っていただけないといけませんから要注意です。

それから仕事が広がっていったのですね。

大久保: 「信頼関係」の積み重ねだと思います。私のマネージメント法や、プロデュースの仕方は、誰かに習ったものではなく、11年間かけて色々な経験の中から徐々に出来たのかもしれませんね。私の会社名「PREGIO」の意味は「価値」なんですが、自分しか出来ない価値のある強いコンテンツを作っていかなければ生き残れないと感じています。周りがやっているビジネスならシェア第1位の所が勝つでしょう。だとすれば、中途半端な戦略だと、価格競争になってしまいます。「価値」を作り上げていくことは、大事なポイントだと思います。

ネットワークはすごいですね。

大久保: 常日頃より、どんな情報も大切だと思いますので、アンテナをはるようにしています。これは関係ない・・と思うことでも、必ずどこかで役に立つと思います。

枠にとらわれない、大久保さんだからこそですね。

大久保: どんな人にもチャンスはあると思います。チャンスとしてとらえるかどうかです。「勝利の女神」という言葉がありますが、正式には「勝利の女神には後ろ髪がない」です。この話は、子供達に女神がおやつをあげにきました。「ミルクもパンも欲しいけどどうしよう・・・かな」と考えている間に、女神はその子供の前を通り向ぬけていきます。「やっぱりパン。」と思った時には女神をつかむことが出来ませんでした。なぜなら、女神には後ろ髪がないからです。ヨーロッパでは小学生の教科書で教えています。ページの最後には、「決断出来ないものは何も得られない」です。自分の人生は自分で決めていくことだと思います。私は、人生で一番嫌なことは、「後悔」この二文字だと思います。やってみて駄目だったとしてもその経験はプラスになるでしょう。でもあきらめてしまって実行しなかったらきっと悔いは残るのではないでしょうか。

今は、二十四時間休みなしですか。

大久保: 睡眠もとるようにしています。大変だ、忙しいと思うことはありますが、目的に向かっている途中だったら、それはあたりまえのこと。全てのことが、向上している感じがして楽しいです。

夢・目標を聞かせてください。

大久保: 様々なスポーツ界に携わる機会を頂いて感じたことで、引退した選手のセカンドキャリアに役立つこと、子供たちがもっと「夢」を持つことが出来るような企画、そしてこれからも一期一会を大切に、皆様のお力をお借りしながら出会った人達に、より人生が楽しくなるような楽しい企画などもやっていきたいと思います。

 

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